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トライアングル・ラブ -素直になれなくて-

第4章 涙



「…人には、見られたくない涙、知られたくない涙があるのよ。あの子が私にそれを見せないなら、言わないなら、私はその涙を知らないフリするだけよ。」


見られたくない涙?
知られたくない涙?
知らないフリ?


「意味分かんねー。」


俺はそう言い捨て教室から出た。

そしてひたすら姫奈の姿を探した。


簡単に見つかるわけねーか…。


「あ、裕也!」

「純…?!」


俺が階段を上ろうとしたとき、下から名前を呼ばれた。

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