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好きって言わない距離

第3章 二人だけの一夜

私が体を起こすと、榊原君はベッドに腰掛けて、
お粥を掬って食べさせようとしてる。


無理!


それは恥ずかしい!心臓が保たない。


「大丈夫。自分で食べれるよ」


「そう、熱いから気をつけろよ」


「うん。頂きます」


一口食べたら…


「あっつぅ!」


ぷっと榊原君が笑う。


「ほら、みろ!」


榊原君は私からスプーンを取り、
ふぅふぅと冷ましてくれ、私の口に運んでくれた。


「病人は黙って言うこと聞けよ」


「はい…」


そう言って榊原君お手製のお粥を食べさせてもらった。


なんかラブラブカップルみたい。


夢みたいだよ‥


夢なら覚めないで…


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