テキストサイズ

好きって言わない距離

第5章 イケメンバレる

電車がきた。


この時間は通勤者とも重なって混雑してる。


私は乗ってからドアの方に向き直した。


ドアが閉まろうとした時、榊原君が駆け込んできた。


プシューッ。


ドアが締まる。


榊原君は目の前だ…


「何で先帰るんだよ」


ちょっと声恐いよ。


「お邪魔かな?って」


俯いたまま答えた。


「アホか!お邪魔じゃねえよ。俺、知らない生徒だぜ」


「・・・・・」


「この時間、一人で電車に乗るな。危ないだろ。」


「・・・え?」


思わず、榊原君を見上げた。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ