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好きって言わない距離

第7章 初デート

座ったまま後ろを振り返り、見ようとしたら、私の手を引いて言った。


「こっち」


私は促されるように隣へ座り並んで夕焼けを見た。


「オレンジ色綺麗…」


榊原君が私の体をそっと引き寄せた。


榊原君の顔が近づいてくる。


榊原君の瞳が私を捉えて離さない。


「ねぇ、おあずけしないで」


私の口から信じられない言葉が勝手に出た。


榊原君は黙って優しいキスをくれた。


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