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愛しい人~テニプリ~

第2章 #2

控室に入り、ベンチに腰かける。



「リョーマっ!おめでとっ!!」



先ほどの試合でそれなりに疲れたから少し休もうと思ったのに、と思いながら、控室へやってきた女性を見上げる。



「ミラ…相変わらず、でけー声」



ミラと呼ばれた女性は、リョーマのアメリカでのコーチの娘。


リョーマがアメリカへ移住してきたのは高校を卒業してすぐだった。


父親の友人でもある、ボブさんの元で本格的にテニスを始めることになった。


そして、一人娘のミラとも親しくなった。


腰まで伸びた、金色のフワフワパーマがかかった 髪をなびかせながら、抱きつく。



「リョーマ♪今日は家帰るの?」



テニス会場とリョーマ、ミラ親子の住む街は少し離れている。


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