
異種間恋愛
第20章 契約の内容
「ストラ」
私の強い声にストラスは言葉を紡ぐのをやめた。
「私、ストラのことは大好きよ。でも、まだ何も解決してないじゃない。あなたはまだ本当のことを全て話してくれていないはずよ。私はあの日からあなたを……見失ったままよ」
ストラスは顔をしかめた。
それもそうだろう。ストラスにはあの日の記憶がないのだから。
私の両親のことを口にしたことすら覚えていないはずだ。それなのに、私はなんて酷なことを言っているのだろう。
「リア、僕は一体何をしたの? お願いだから、教えて……」
私は深呼吸をひとつした。
頭が少し冷えた。
「ううん。なんでもないの。変なこと言ってごめんなさい。もうラドゥの所へ戻るわ」
早口にそう言うとストラスの横を通り過ぎた。
すれ違ったときに感じた重い空気を振り払うように駆け足でラドゥの部屋へ戻った。
こんな時に自分のことで頭を悩ませている場合ではない。
前に、前に。
私が今見るべきものは目の前だけなのだから。
私の強い声にストラスは言葉を紡ぐのをやめた。
「私、ストラのことは大好きよ。でも、まだ何も解決してないじゃない。あなたはまだ本当のことを全て話してくれていないはずよ。私はあの日からあなたを……見失ったままよ」
ストラスは顔をしかめた。
それもそうだろう。ストラスにはあの日の記憶がないのだから。
私の両親のことを口にしたことすら覚えていないはずだ。それなのに、私はなんて酷なことを言っているのだろう。
「リア、僕は一体何をしたの? お願いだから、教えて……」
私は深呼吸をひとつした。
頭が少し冷えた。
「ううん。なんでもないの。変なこと言ってごめんなさい。もうラドゥの所へ戻るわ」
早口にそう言うとストラスの横を通り過ぎた。
すれ違ったときに感じた重い空気を振り払うように駆け足でラドゥの部屋へ戻った。
こんな時に自分のことで頭を悩ませている場合ではない。
前に、前に。
私が今見るべきものは目の前だけなのだから。
