契約彼氏
第3章 *越えた一線...
「とりあえず、どっか入ろ。
いつまでもここにいるわけにはいかないから。」
「え・・でも、・・・・・」
路地を出て周りを見渡せば夜中とは思えないくらいの明るいネオンに照らされる―・・・
「とりあえず今から入れるところならどこでもいいよね。」
何の疑いもなく、当たり前のように歩きだした彼を必死に追う。
「ちょちょちょっ・・・・!
何する気?まさか入るの?」
そこら辺のホテルを指差した美玲が本気で焦ったように彼を問いつめる。
「協力ってこれ?
自分とヤッて忘れろってこと?」
「ご挨拶だよ。
これからパートナーになるのに全てを見せ合うのが普通でしょ?」
「・・・呆れた。信じらんない。
私もう帰る。」
彼の手からカバンを奪うと背を向け歩きだした。