契約彼氏
第3章 *越えた一線...
腰と首辺りに痛みを感じて目を覚ます。
顔を上げると、ズルズルッと重心がずれた夏目くんの頭が膝の上に乗っかった。
「・・・夏目くん・・・・?」
眠ってる彼は一段と綺麗な寝顔で小さな寝息をたてる。
起こすのも悪いし、私自身この寝顔をしばらく見ていたかった。
「んー・・・・」
半分目を覚ました夏目くんが頭を動かし、ふわふわな髪の毛が触れる太ももがくすぐったくて仕方ない。
「ゃっ・・・・くすぐったいよ・・・・・」
美玲の小さな囁きにパチッとメール開けた陽飛。
寝起きの目を大きく見開いた。
「今の、美玲ちゃん・・・?」
「え?そうだけど・・・・・
だってくすぐったいんだもん、夏目くんの髪の毛。」
両手で顔を覆いながら照れ笑いする美玲。
それを下から見上げた陽飛が顔を赤く染めた。
「熱っぽい?大丈夫?」
陽飛の額に当てた美玲の手を掴み、上半身ごと抱き寄せる。
「―――っ!?」
「僕も男だよ?」
「――っ/////」
耳元での囁きに全神経が左耳に集中した。