契約彼氏
第3章 *越えた一線...
「なに言って・・・!」
「冗談じゃん。顔真っ赤(笑)」
「もうやだっ!
いい加減にしてよね!」
陽飛に背を向けて、ソファーに体育座りした美玲は恥ずかしさを誤魔化すように膝に顔を埋めた。
「ふて寝した。笑」
私、完全に彼のペースにハマってる。
年下なんて興味なかった。
恋愛に理想ばかり追い求めて、結果として、年下なんて…と除外してきた。
でも今は、夏目くんといると居心地がいいと素直に感じる。
「夏目くんはさ、好きな子いないの?」
こんなに人懐っこくて、顔も整ってたら、きっと夏目くんを好きな子がいるはず。
だから夏目くんも・・・・・
「いるよ。でもその人には彼氏がいるから、俺は友達でいいんだ。」
きっと今も漫画から視線を離さずに答えてる。
彼女に対して自信がないのか、俯き加減が伝わってきた。
「・・・そっか。お互い辛いね。」
この言葉を最後に美玲はスッと眠りについた。