契約彼氏
第2章 *出逢い...
携帯を開いても亮ちゃんからの連絡はない。
少し落ち込みながら改札に入ろうとした時、後ろが詰まることも考えずその場で立ち止まってしまった。
「・・・亮、ちゃん・・・?」
見覚えのある背格好に、聞き覚えのある笑い声に固まった。
隣を歩く女の子に向ける笑顔は私にも見せる表情と同じ。
隣を歩く女の子は嬉しそうに、少し恥ずかしそうに、初々しさが伝わってくる笑みを見せる。
他人の空似かもしれない。
見間違いかもしれない。
手に握った携帯で急いで亮ちゃんに電話をかけた。
お願い、出て―・・・
仕事中だと言って・・・