契約彼氏
第4章 *イメチェン..
なんだろう。
このモヤモヤした感じ。
別に私の彼氏でもないのにー・・・
「美玲、行くよ!
あんなのいちいち気にしない!!」
優子の喝に背中を押されて信号を渡り始める。
「美玲!私、彼氏と別れたから!」
「えっっ!?」
私よりも数歩前を歩く優子が振り向きながら叫んだ。
しかも表情は満面の笑みで理解できない。
「私、内田さんが好きなの。」
「内田さん・・・?
って、三課の?
この間転勤してきた人でしょ?」
あまりにも衝撃的すぎる告白に聞きたいことがありすぎて、とりあえず優子の隣まで追いついた。
「いつから!?」
「んー最近。
彼氏とも倦怠期だし、このままいったら結婚しちゃいそうじゃん。それだけは避けたくて。」
優子に結婚願望がないのは知ってた。
「内田さんっていくつ?」
「5年目。結婚してないって。
彼女もいないって言ってた!」
「そんなこといつ聞いたの?」
「たまたま金庫で二人きりになった時に聞いてみた。少しは意識してもらった方がこっちとしてもアタックしやすいしね。」
優子の積極性には頭が下がる。
これが総合職と一般職の違いかー・・・