契約彼氏
第4章 *イメチェン..
「王子・・・・・」
「はぁ?」
優子もつられて美玲の視線の先を見ると、信号待ちをする人混みの中に金髪の王子を見つけた。
「あ、両替の王子じゃん!」
「・・・・」
美玲は何も言わず、合った目も逸らせないまま、ただ立ち尽くすしかなかった。
『・・陽飛?行くよ?』
女の声に反応して隣を見れば、美人でスレンダーな女性が夏目くんの腕を引いて信号が変わったと同時に歩きだす。
『なに?知り合いでも見つけた?』
『いや、別に。』
確かに聞こえた声に一気に酔いが覚めてしまった。
「なに、あの人が王子の彼女?
なんか釣り合ってない感じ。」
そうかな?
私から見たら二人共お洒落でお似合いだと思うけどな。