契約彼氏
第5章 *葛藤...
『あれれー?
単純にトイレ行った奴がお土産持ってきてんじゃねーよ!』
『なに?超ー可愛いんですけど。』
『うるせーな。絡みは後にしろ。
とりあえず水頼んで。』
連れてこられたバーカウンターには仲間と思われる男性集団が盛り上がりを見せる。
いまいちその場の空気に溶け込めない美玲は握られたままの手をじっと見つめた。
『・・・美玲?』
「ーー?」
聞き覚えのある声に顔を上げると、男友達の中に亮の姿があった。
「う、そ・・・・・」
『え?亮、知り合いなん?』
「いや、まぁ・・なんつーか・・・・
俺の、元カノ・・・・」
『はぁ?まじで?』
その場にいる仲間たち全員が驚愕して固まり、美玲の手は静かに解放された。