「変態、近寄るな。」
第2章 「変態の過去と秘密」
あれから、三年ぐらいたっただろうか。
オレは、あのとき、自分の名前を名乗って、缶ジュースのお礼を言って、とにかく未琴ちゃんを引き留めようと必死だった。
だけど、そこで今となっては憎らしい未琴ちゃんの彼氏、すなわち齋藤先輩がきた。
……しっかり睨んできたしな。だれでもわかるよ、彼氏だって。
で、さよならしちゃって、一週間くらいもやもやしていたかな。
そのあとは……、友達に相談して、やたらニコニコされて、初恋宣言された、かな。
思わず「え? お前初恋もまだだったの?」と聞いて殴られたのも、いい思い出だな。
オレはくすくす笑った。
ああ、未琴ちゃんが呼んでる。
起きなきゃ……な。