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桜の夢

第11章 黒と水


そのまま逃げて屋上へ行った。

扉を閉めてその場にうずくまると、授業開始のチャイムが鳴る。


「うっ…ひっく…」


私は泣いた。

とりあえず泣き続けた。

泣いて気持ちが晴れても根本的な解決にはならない。

そんなことは分かってる。

それでも泣いた。

頭の中にはずっと流星の顔が浮かんでいた。

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