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桜の夢

第12章 枝垂桜

公園に流星の姿はない。

そして、桜は既に葉桜になりつつあった。

綺麗なピンク色だった木々に緑が映える。

少し見ない間にすっかり変わっちゃったな。

何だか私の心みたいだ。

一週間位前とは心が別物だ。

唯一、桜と違うのは新しく出てきたものが綺麗な新芽ではなく黒い負の感情だということ。

嫌がらせなんかに負けるつもりなんてなかったのに…。

どうしてこんなにも…。

そうやって桜を眺めていると、目の前の桜の幹の裏から何かが出てきた。

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