テキストサイズ

桜の夢

第12章 枝垂桜


「もう我慢しなくて大丈夫だ。俺が助ける」


流星はより強く、全身を使って私を抱き締めた。

私は声をあげて泣いた。

流星の胸の中で思いっきり泣いた。

今まであったことを全て忘れる勢いで泣いた。

流星は私を助けてくれる。

分かっていたけど、改めて言葉にしてもらえると心の奥から安心する。

温かいものが込み上げてきて、心の中の黒いものを消していく。

流星の存在が大きくなる。

そして、気がついた。

私は流星が好きだ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ