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桜の夢

第15章 変身

そこにはたくさんの人間に囲まれた女子がいた。

胸の辺りまでの黒髪がカールしてて、パッチリした瞳。

でも全体的には間瀬みたいに派手な部類でなく、落ち着いた感じだ。

なんか大人というか、可愛いというか…。

見た瞬間、思わず顔が赤くなる。

その女子が緊張した様子で、教室に入ってきた。

その隣には間瀬がいる。

……間瀬?

ってことは…


「お、おは…よ」


その女子は恥ずかしがった感じの小さな声で、だが可愛らしい笑顔で俺に挨拶した。

声を聞けばもう間違うはずがない。


「心愛?」


心愛は恥ずかしそうに頷いた。

やばい…

どんな顔をすればいい…?

こんな不意打ち、反則だろ…

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