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桜の夢

第15章 変身

「ちゃくせーき」


座ってから確認すると、それは小さなメモ用紙だった。

広げてみると、心愛の綺麗な字でこう書いてあった。








『可愛いって言ってくれてありがとう』







(……っっ?!)


心愛に聞こえてたのか?!

というかまさか、心愛にだけ聞こえてた?!

恥っっずい!

また顔が真っ赤になる。

そしてよく見てみると、気のせいか心愛の耳が赤い気がした。

もしかして…照れてる?

か、可愛い過ぎるだろ!



―その後の1限目、俺は授業に集中出来なかった。

こんな刺激的な朝の後の授業なんて、普通に聞けるかよ…





ちなみにあの言葉は、後で聞いた話、ほんとに心愛だけに聞こえたらしい。

その事実を知って、俺が再度赤面したのは言うまでもない。

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