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桜の夢

第15章 変身

「ほら、チャイム鳴ったぞ。2人共戻れ」

「えぇ~流星ずるくね?早くもう1回言え」

「そうだよ、流星君!早く言ってよ!」

「うるせぇ!言わねぇって!」


そんなことを言い争っていると、俺らのクラスの担任が教室に入ってきた。

それを見た間瀬と誠司は、ぶぅぶぅ言いながら自分の席と教室にそそくさと戻っていく。

…あいつら、俺が何言ったのか聞こえててやってないか?

何だかそんな気がしてきた。

だとしたら、今頃ニヤニヤしてんだろうなぁ…。

黒い奴らめ。


「きりーつ、れぇーい」


そう思っている間に、日直の号令がかかる。

慌てて立ち上がって礼をすると、一瞬心愛が振り向いて、小さな何かを俺の机に置いた。

(何だ…?)

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