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桜の夢

第16章 船橋さん

「ま、なんにせよ」

そこで船橋さんは急に私に近づいた。

その顔はなぜだか真剣そのもの。


(ひっ?!)


びっくりして私は首を竦めた。






ポンポン






頭をポンポンされた。

突然のことで頭がついていかない。

な、なんで?!

なんで船橋さんにポンポンされてるの?!

そうして数回私の頭をポンポンした後、船橋さんはにっこり笑って私を見た。


「東城さんは可愛いんだから色々と気をつけてね」


そう言うと、船橋さんはさっさと店に入っていってしまった。

私は1人、取り残された気分である。


「………………あれって、本当に船橋さん…?」


回ってない頭と呟いた言葉。

私はしばらくそこで、呆然とするしかなかった。

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