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桜の夢

第16章 船橋さん

さてさて、バイト開始!

今日はなぜか店が賑わっており、私は右に左に走り回っていた。

そんな中でも、船橋さんはいつもの船橋さんで、てきぱきと仕事をこなしていた。

いつものことながら感心する。

さっきの船橋さんはなんだったんだろう…?

あれが素だったのかな?

それが気になって仕方がなかった。

だから私は、忙しくても料理を運ぶ合間に、船橋さんをちょくちょく盗み見ながら考えてた。

そんな状態だったから、周りへの注意が足りていなかった。

私は料理を運ぶ途中、曲がり角で他のホールスタッフとおもいっきりぶつかってしまった。



ガッシャーン…………



―大きな音が響き渡り、店中が一気に静まり返った。

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