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桜の夢

第16章 船橋さん

そして船橋さんは私の目をまっすぐに見た。

その真剣な眼差しにドキッとする。


「覚えてないならもう一回」


そう言うと、船橋さんは私の手をぐいっと持ち上げた。

そして手の甲が上になるようにひっくり返した。


「辛かったら俺の所においで」






ちゅっ






船橋さんは私の手にキスをした。















……










………













えぇえええええ???!!!




「船橋さん、ちょっといい~?」

「あ、はい。すぐ戻ります」


フロアの方に呼ばれた船橋さんは、私の手を離し、にっこりと笑って言う。


「さっきの、本気だからね」


そして船橋さんは去っていった。

本気って…どういうこと?!

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