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桜の夢

第19章 優しさ

「うん…それで?」


船橋さんは私の頭を撫でながら、言葉を促す。

そんな風に優しくされたら、もう耐えられないよ…

私は船橋さんの背中に手を回し、おもいっきり抱きついた。

「うぇえぇええん…ひっく……流星………ごめんなさぁあい!!」


私は所構わず、船橋さんの胸で泣いた。

謝る相手が船橋さんじゃないのは分かってる。

分かってるけど、誰かに想いをぶつけてしまいたかった。

そんな私を優しく撫で続けてくれる船橋さん。

その行為が、更に私の気持ちを押しだした 。

流星…流星………

大好きなのに、大好きなのに……

また私を見てよ…

私を見て、にかって笑ってよ…


「流星………………ごめんなさい………………………」

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