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桜の夢

第21章 過去と今

その後、私が落ち着くまで流星は抱きしめてくれた。


「流星…もう大丈夫だから……」

「ほんとか?無理すんなよ?」

「うん、大丈夫。泣いたらすっきりした!」


そう言うと流星は離してくれた。

ちょっと惜しいことしたかも(笑)


「………ねぇ流星。ちょっと話、聞いてもらってもいいかな?」

「話?」


私は流星を見て頷く。

そう、これは流星を傷つけてしまってからずっと考えてたこと。

これをちゃんと話さないと次には進めない。

過去を清算しないと次には進めない。


「あのね、誰にも話したことないんだけどね…」


これは小百合にすら話したことがない。

だから…恐い…

私の手は震えていた。

その手を流星は優しく包んでくれた。

"大丈夫"

流星の手はそう伝えてくれている気がする。

大丈夫…流星になら話せる……

ありがとう、流星…


「あのね、中学の頃の話なんだけどね………………」

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