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桜の夢

第21章 過去と今

再び唇が離れると、流星は直ぐに顔を背けた。


「流星?」

「心愛、その顔反則…」

「へっ?」


今、私どんな顔してんの…?

そ、そんなに変な顔してるのかな…

思わず顔を赤くする私。

ふと、そっぽを向いている流星を見ると耳まで赤かった。

流星も照れてるのかな?

なんか、可愛い…


「あ…のさ」


流星は顔をこっちに向けたが、直ぐに下を向いてしまった。

一瞬見えた顔は、真っ赤だった。

でも、私も真っ赤なんだと思う。


「流石に胸を触る勇気はないから出来ないけど…これで消毒したから」


そして流星はゆっくりと顔を上げた。

顔は赤かったけど、その目は真剣だった。


「だから俺のだけ記憶に残しといて」

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