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桜の夢

第21章 過去と今

自分でもこれ以上に無いほど顔が赤くなったのが分かった。

恥ずかしくなって私は下を向く。

そして小さく、ほんとに小さく頷いた。

でもそれは流星にちゃんと伝わったようで、流星は小さく笑った。

本当に幸せな時間だった。

今までの人生で一番幸せな時間かもしれない。

嬉しくて、楽しくて、胸いっぱいで…

色々入り交じって幸せだ。

ふいに流星の手が私の頬に触れ、私を前に向かせた。

流星と見つめ合う。

その時、流星の目に桜が舞った気がした。

出会った時のあの桜。

あり得ない、あり得ないけどそんな気がした。





「心愛…俺と付き合ってくれ」


私は自分でも分かるくらいの最高の笑顔で答える。








「はいっ!」

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