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桜の夢

第7章 嫌がらせ

返事の変わりにおでこを叩かれた。

ぺしっといい音が響く。


「いたっ!何するの?!」

「この鈍感娘!自分の気持ちに気づけ!」

「き、気持ち?体調は良好だけど…」


今朝測った体温、36.2℃。

至って平熱である。


「違ぁ~う!そういうことじゃない!」

「じゃあどういうこと?」

「もぅ!自分で気づかなきゃ意味無いんだから!」


小百合は怒って先に行ってしまう。


「えっ小百合?ちょっと待って!」

「待ちません!」


小百合、怒ってても可愛い…。

そんなことを考えながら、私は小百合を追いかけた。

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