桜の夢
第8章 優しさ?
さて、これからどうしよう…。
やっぱ、嫌がらせってあれだけじゃすまないよね。
更に拍車がかかる前に止めてもらわないと…。
…これ以上、過去を思い出さないためにも。
「心愛?」
教室に戻るために階段を昇っていると、上から声をかけられた。
上を見ると流星だった。
「お前、もう大丈夫なのか?」
「あっうん。大丈夫。運んでくれてありがとう」
私はなるべく笑顔で返す。
だが流星は笑わず、真剣な顔だ。
「なぁ、あの紙って…」
「あぁ、あれ?何か嫌がらせみたい。気にしてないけどね」