桜の夢
第1章 出会い
「それで?心愛的に流星君はどう?」
うん?私的に?小百合じゃなくて?
「まぁ…世間の女子たちはたまんないんじゃない?あれこそイケメンってやつだよね」
そう私が言うと、小百合の笑顔が固まった。
えっと…私、何か不味いこと言いました?
「心愛は流星君に対して何も思わなかったの?」
「何もって…不器用だなとか…?」
すると、小百合ははぁーと盛大にため息をついた。
「心愛がときめかなきゃ意味ないのに…」
「えっ?何て言った?」
小百合の言葉は小さかったので聞き取れなかった。
「ううん、何でもない!それより流星君にはファンが多いから気をつけてね」
「はい?どういうこと?」
「あっ!もうすぐ始業式だ。体育館行こっ」
そう言って小百合は席を立ったので、私も後に続く他無かった。
…変な小百合。