S・受付嬢・25歳『らしさ』
第6章 S・OL・25歳『らしさ』(6)
別れの場所に近付く頃、車の中で流れた曲がどうしようもなく今の2人に合ってて2人で一緒に歌いました。
‐自分らしくいることってどういうことだろう?
「楽しく好きなように生きることだよ」
‐それだけじゃないよね?
「うん・・・。」
2人の生き方に対するその答えは結局出せませんでした。
イタミクのカズではない自分。
ちゃんと彼女に見せてあげられたかな。
帰り道、ずっと真っすぐと前を見ていた彼女。
その時なにを考え、その瞳になにを映していたのでしょうか。
待ち合わせた三宮駅。
車を停めても降りるのを少し躊躇う彼女。
彼女が嫌う「別れ」の瞬間。
カズの手は自然と彼女の頭を撫でていました。
‐それじゃぁまたいつか・・・
後に続くのは、
「また会おう」?
それとも「報告待ってるね」?
口にしたカズにもわからなくて。
人間の考えることなんて理路整然としてなくて当たり前。
矛盾。本音。葛藤。
いろんな想いが巡り巡ってどうしても伝えたかったこと、車を降りていく彼女に伝えることができませんでした・・・。
それでも、一緒に過ごした時間はムダじゃなかった、と。
「今すぐに答えが出たわけじゃないし、やっぱりまだ気持ちは半々で。
たぶんこれからも笑ったり泣いたりを繰り返すと思う…
それでも何か得られた気がするよ。
一年後、いや二年後かな…
『幸せ見つけたよ』ってあなたに笑って報告ができるように。
私の新しいスタートにできるように。
ホンマにありがとう。」
あの時言えなかった言葉はいつかきっと。
◇--------------------◇
サヨナラ サヨナラ
また笑って話せるその日まで
僕は僕らしくいるから
(ゆず『サヨナラバス』)
‐自分らしくいることってどういうことだろう?
「楽しく好きなように生きることだよ」
‐それだけじゃないよね?
「うん・・・。」
2人の生き方に対するその答えは結局出せませんでした。
イタミクのカズではない自分。
ちゃんと彼女に見せてあげられたかな。
帰り道、ずっと真っすぐと前を見ていた彼女。
その時なにを考え、その瞳になにを映していたのでしょうか。
待ち合わせた三宮駅。
車を停めても降りるのを少し躊躇う彼女。
彼女が嫌う「別れ」の瞬間。
カズの手は自然と彼女の頭を撫でていました。
‐それじゃぁまたいつか・・・
後に続くのは、
「また会おう」?
それとも「報告待ってるね」?
口にしたカズにもわからなくて。
人間の考えることなんて理路整然としてなくて当たり前。
矛盾。本音。葛藤。
いろんな想いが巡り巡ってどうしても伝えたかったこと、車を降りていく彼女に伝えることができませんでした・・・。
それでも、一緒に過ごした時間はムダじゃなかった、と。
「今すぐに答えが出たわけじゃないし、やっぱりまだ気持ちは半々で。
たぶんこれからも笑ったり泣いたりを繰り返すと思う…
それでも何か得られた気がするよ。
一年後、いや二年後かな…
『幸せ見つけたよ』ってあなたに笑って報告ができるように。
私の新しいスタートにできるように。
ホンマにありがとう。」
あの時言えなかった言葉はいつかきっと。
◇--------------------◇
サヨナラ サヨナラ
また笑って話せるその日まで
僕は僕らしくいるから
(ゆず『サヨナラバス』)