雪月花
第5章 球技大会
遂に球技大会当日―。
なんとか準備が間に合った俺達は、当日も忙しく働いていた。
これも東城が頑張ってくれたお陰だ。
当の本人は今日も一番働いている。
「東城さん!これどこだっけ?!」
「メガホンは本部にお願いします!」
「心愛、ここの時間なんだけど…」
「あ、それさっき変更になったよ!」
「東城!先生方のお茶って…」
「11時に正門に届きます!」
恐るべし東城。
でも、東城ばっかに働かせちゃ駄目だよな。
「委員長、審判の話なんだけど…」
「はい、なん―「あ、それ俺が引き受けます」
俺は答えようとする東城を遮り、声をかけた。
元々、審判については俺の担当だ。
やれることはやってやるさ。