
大好きな君へ
第9章 悲しくて、哀しくて。
おれはこの前ある噂を聞いた。
千明が水泳部のキャプテンとつきあってるとい う噂
おれと千明の高校は別々
だからどーしようようもない…
その水泳部の主将は千明と
手をつなぐんだろうな。
ハグとかするんだろうな。
キスとかするんだろうか…それ以上もありえる な。
なにより、 千明といっしょに、
楽しいときを過ごすんだろうな。
悲しくて、
哀しくて、
仕方ない。
その男が
憎くて、
憎くて、
仕方ない。
おれはこの三年
片時も千明のことを忘れることはなかった。
男はどのくらいだろうか
せいぜい数ヶ月。
おれのほうが長いのに…
おれのほうが大好きなのに…
なんで… なんで…
かなしくて、
にくくて、
愛しすぎる
ただそれだけ…。
