
南の龍
第11章 刻ん家
「美椰、ゲームしようぜ」
輝がニコニコしながらこっちを見ている。
「あっ、うん。ていうかマジこの部屋散らかってるな」
「あっ、それほとんどっていうか全部俺がやったんだよ」
「人んちなのに!?」
「あはは」
『あはは』って、輝可愛い顔して意外と悪だな。
怒らない刻も刻だけど……。
「掃除とかしないのか?」
「おばちゃんが週一でしてくれるんだ」
「おばちゃん?」
「うん。刻の母ちゃん」
「そなんだ」
てか、一週間でこんな汚すのかよ。
整理整頓苦手だな。
俊はその辺に散らばってる漫画読んでるし。
