南の龍
第12章 そーゆう関係
そして、私と俊も立ち上がって玄関の方に歩いていく。
そしたら、なぜか刻までついてきた。
「なんで、刻もついてくるんだよ」
「送る」
そー言って刻は私を凝視する。
「大丈夫だって」
「駄目だ」
………………………
「………………じゃぁ、送ってもらう」
折れたのは私だった。
「あぁ」
刻の優しさは強引だ。
そして、私と刻と俊と輝は途中まで同じ道を行き、途中で別れた。
自分の家の前につく。
「ありがとう」
私はバイクから降りてヘルメットを刻に渡す。
「お母さんにもありがとうって言っといて」
「分かった」
「じゃぁ」
そー言って、私は刻に背を向けた。
「待て」
私は刻に腕を掴まれ、また刻に向き直る。
「ん?」