南の龍
第13章 姉貴の秘密
「何イライラしてる?」
美晴は私の横に座りながらいつものように片言で喋り出した。
「なんで?」
「煙草」
「なにが」
「美椰、イライラする煙草吸う」
「んー、美晴と喋ってたらイライラする」
「なんで?」
「片言うざい」
「そっ、じゃぁやめる」
「やめれるもんなの?」
「外でも片言な訳ない。面倒だから片言だっただけ」
「我が姉ながらこえぇ」
「で、なに?」
「なにが?」
「だから、イライラしてるんでしょ」
「別に」
「じゃぁ、なんで煙草吸う?」
「……なんとなく」
「刻?」