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南の龍

第13章 姉貴の秘密


私は、その名前が美晴から出てきたことにびっくりして美晴の方にパッと顔を向けた。

でも、美晴はそれを勘違いして「やっぱり」と言った。

もちろん、刻だからというのもあるが、今はそれ以上に美晴が刻のことを知ってることにびっくりしている。

「なんで、刻知ってんの?」

「なんで、知らないの?」

「いや、だって私刻のこと高校に入って初めて知ったのに」

「あっ、」

そこで、美晴はヤバイと思ったのか顔を歪めた。

「なに?」

「ナニモナイ」

「なにもないことないだろ」

「ダイジョウブ、ナニモナイ、キニシナイ、キニシナイ」

「何が大丈夫なのか意味分かんないんだけど」

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