南の龍
第15章 恐怖
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四歳かすかに残っている記憶。
母さんが笑ってる。
一緒に砂遊びをしている。
でも、その顔は写真の中だけの笑顔で……。
そのときに、作っていた笑顔なのかは分からない。
次の記憶は小学校に入る少し前の記憶。
そのときに母さんは死んでる。
五歳のときに記憶は全くない。
小学校の入学式は入院していていけなかった。
私は、かなり強く頭を打ったらしい。
でも、なぜ打ったのかも母さんのほんとの死因理由も知らない。
じじぃは事故だって言ってたけど、なぜかあまり信じられない。