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南の龍

第15章 恐怖


目を開けると白い天井が目に入った。

「おぉー、起きたか」

「誰?」

「もう、忘れたのか?」

「……」

「美椰の記憶力はゴキブリ以下か?」

「ちっ」

私は、あからさまに舌打ちしてやった。

「おぉ、怖い怖い」

「で、誰?」

「良似だな」

良とはじじぃの名前だ。

「うざい」

「口が悪いぞ」

「黙れ」

「まぁ、けど元気そうでよかった」

「どこをどう見て元気なんだ」

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