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南の龍

第16章 気持ち


部屋に入ると私は早速携帯電話を手に取った。

着信を確認すれと、五件来ている。

三件は刻だったが、あとの二件は輝と俊、一件づつだった。

私は、少し迷ったが刻に電話をすることにした。

数回のコールのあと、刻は電話に出た。

『んっ─』

「もしもし」

『美椰…か?』

「うん」

『なんだ?』

「ごめん。寝てた?」

時刻を確認すると、深夜一時をさしていた。

とんだ迷惑野郎だ。

『大丈夫だ』

「電話出れなかったから……」

『あぁー』

「ごめん」

『気にすんな』

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