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南の龍

第3章 高野家

まぁ、それもどーでもいい話だけど。

この家に生まれた以上しょうがないことで、どーにもならないこと。

そー思うしかないことがまた腹立つ。

トントン

そのとき、誰かが私の部屋をノックする音が聞こえた。

「誰?」

「俺」

「……俺俺詐欺ならお帰り願いまぁす」

「開けるぞ」

「金なんてないぞ〜」

私がそーいっても無視して扉を開けた。

ホント何様だよこいつ。

「なに?」

「なんで仲悪いんだ?兄貴と」

「トキには関係ない」

「……」

「てか、トキのトキってどー書くんだ?あの鳥の鴇か日本昔話?に出てくる!桃太郎!桃太郎!」

「刻むだ。時刻の刻。それに桃太郎に出てくるのは雉だ」

「あっ、そっか!記憶違い」

「……」

「……」

喋れよ。喋れよ。喋れよ。

「喋れよ!」

「……」

「無視かよ」

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