RAIN
第9章 告白2《拓海side》
神崎くんが放った告白は俺に衝撃を与えた。
「何を…………」
彼は今、なんていった?
混乱しきった頭がうまく整理なんてできようがない。
テーブルを挟んでお互いに向き合っていたはずの彼が、朦朧としている俺にいつの間にか移動して、気づけば俺の隣で膝をついていた。そんな彼に俺はますます混乱するばかりだ。
俺より少し目線が高くなった神崎くんの瞳は熱を帯びていて、どこか潤んでいるように見えた。
「拓海さんが好きです。愛してます」
聞き違いではなかった。
けれどうまく理解できない。どうして、と何度も脳内でリフレインする。
「諦めようと思いました。こんな想いは拓海さんには迷惑でしかないと、嫌悪しか抱かないと分かってたし……。だからずっと隠そうと思ったんです。嫌われたくなかった。何よりも離れたくなかった。だけど拓海さんに関わるなって言われた時、すごくショックで……頭の中が真っ白になっちゃって、やっぱり諦めなくちゃいけないんだと無理に忘れようとしたこともあった」
神崎くんの想いがポツリポツリと言葉に変換される。俺はただ流されるまま受け止めるだけで精一杯だった。
「だけどできなかった。拓海さんを諦めようとすればするほど、想いが溢れてきて、苦しくなってきて……。だから同じ苦しむんだったら拓海さんに俺の想いを伝えて、それで嫌われた方がいいって思うようになったんです」
訴えるような眼差しは瞬き一つすらせず、ひたすらに俺へと向けられる。その真剣な眼差しに、俺は背けずにいた。
「さっき拓海さん言いましたよね。俺が拓海さんの傍にいたら、俺が不幸になるって……。でも反対なんです。俺にとっての不幸は拓海さんが傍にいてくれないこと、拓海さんと一緒にいられないことが俺にとっての不幸なんです」
熱く潤んだ視線が俺を捉える。
「何を…………」
彼は今、なんていった?
混乱しきった頭がうまく整理なんてできようがない。
テーブルを挟んでお互いに向き合っていたはずの彼が、朦朧としている俺にいつの間にか移動して、気づけば俺の隣で膝をついていた。そんな彼に俺はますます混乱するばかりだ。
俺より少し目線が高くなった神崎くんの瞳は熱を帯びていて、どこか潤んでいるように見えた。
「拓海さんが好きです。愛してます」
聞き違いではなかった。
けれどうまく理解できない。どうして、と何度も脳内でリフレインする。
「諦めようと思いました。こんな想いは拓海さんには迷惑でしかないと、嫌悪しか抱かないと分かってたし……。だからずっと隠そうと思ったんです。嫌われたくなかった。何よりも離れたくなかった。だけど拓海さんに関わるなって言われた時、すごくショックで……頭の中が真っ白になっちゃって、やっぱり諦めなくちゃいけないんだと無理に忘れようとしたこともあった」
神崎くんの想いがポツリポツリと言葉に変換される。俺はただ流されるまま受け止めるだけで精一杯だった。
「だけどできなかった。拓海さんを諦めようとすればするほど、想いが溢れてきて、苦しくなってきて……。だから同じ苦しむんだったら拓海さんに俺の想いを伝えて、それで嫌われた方がいいって思うようになったんです」
訴えるような眼差しは瞬き一つすらせず、ひたすらに俺へと向けられる。その真剣な眼差しに、俺は背けずにいた。
「さっき拓海さん言いましたよね。俺が拓海さんの傍にいたら、俺が不幸になるって……。でも反対なんです。俺にとっての不幸は拓海さんが傍にいてくれないこと、拓海さんと一緒にいられないことが俺にとっての不幸なんです」
熱く潤んだ視線が俺を捉える。