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「クロード・エイン、《ガンダムデルタカイ》。行きます！」
カタパルトに火花が散り、機体が宙に放たれる。
一瞬にして、機体はウェイブライダーへと変形し、フットペダルを踏み込む。変形によって機体後部へ集中的に集まったスラスターから爆発的な光を放ち、直進を開始した。
次々と他のカタパルトからも友軍機が発艦する。

ブリッジは、新たに迎えた機体のデータの観測、そしてそれに乗る仲間の状況、近辺に潜んでいる可能性のある宙賊に対する警戒を同時に行っていた。
「我々は、暗礁宙域に身を潜めたのち、ミノフスキー粒子の戦闘濃度散布。」アルダの声がブリッジに響く。
「艦長…あの子に機体を任せてよかったのですか？」
副長、ラーナが不安げな顔つきで尋ねる。40と年のわりには若く見える女性は思う。
ニュータイプ、モビルスーツに乗ることができる…だが、まだ子供の彼には重荷にしか見えない。ましてや、ガンダムなど。
いままでのパイロットたちは最終的にいい方向に転がった…。しかし、今回もそうなるとは限らない、大人たちの必要以上の期待で、彼に無理をさせているのではないのか？それが不安なのだろう。
アルダはそれを察し、微かに頬を緩ませて答えた。
「心配はいらない…彼は自身
の意思で動いている。この四年間彼を見てきたから断言できる。簡単に死ぬたまじゃあないさ。」
少しは安心できたのか、「…ですね。」
彼女もまた頬を緩ませる。