テキストサイズ

機動戦士ガンダムδ

第2章 デルタの幻影

「たった一機で!機動力だけの奴が!デブリに混ぜてやるよ!」
一声上げて、先程のアックスを構えたリーダーらしき機体が、ビームマシンガンを放ってくる。さっきから回避ばかりで攻撃のタイミングがつかめていない。ほかの二機の動きがまだ読めてない以上、迂闊な動きは禁物だ。
「このっ!」
機体を横に倒して、Uターンと同時に機体の先端上部についた2門のビームキャノンを放つ。
「当たるかっ!」
だが、デブリを盾に接近してくるため、交わされてしまう。
(らちが明かない、ならっ!)
ウェイブライダーのまま、《ギラ・ドーガ》へと突撃を開始する。
「血迷ったか!」
嬉しそうに雄叫びをあげ、アックスを振りかざす。
「遅い!」
思い切りフットペダルを踏み込み、懐にはいる直前にモビルスーツ形態へと変形、同時に機体の機首が盾になり、そこに収納されたビームサーベルを取り、すれ違い様に真一文字に敵を溶断する。
「ガンダムッ!」
断末魔の悲鳴と共に、一瞬だけ男が目に焼き付けたであろう機体の名前を呟き、《ギラ・ドーガ》は腰から溶断され宙を漂うデブリと化す。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ