機動戦士ガンダムδ
第1章 始まりの日
宇宙世紀0094
シャアの反乱から一年…戦後には付き物の暴動、抗争…。
民間のデモの鎮圧に軍を動かすことなど、一年戦争のころにはなかった。
少年、クロードは自室のモニターに写るニュース番組を眺めながら思う…。
男にしては長く、うっすらとした茶髪、色白な肌、長いまつげと薄い唇、大きくクリッとした目、母親に似た顔つきがどこかはかなさを感じさせる。
時計にちらりと目をやり、部屋を出る。
「おっ?クロード、どこいくんだ?」
馴れ馴れしい…その上大きく耳障りな声…。
瞬時に誰かを判断した。
「コルトさんには関係ありません…。」
「冷てぇなぁ…まっ、いつものことか。」
シシッと笑う。この艦…《ラー・ハーヴェス》の古株、コルト・キンディー。
人の良さそうな顔からは想像もつかないめんどくささを兼ね備えた、高身長の筋肉質な人物である。
「でもなぁ…」顔つきが変わる。
「そんなにツンケンしてっと、彼女の一人もできねーぜ?」
「興味ないですし、いりません。そもそも、僕は急いでいるんです。通してください。」
そう言って横を通りすぎる。
「年頃の少年が、つまんねぇなぁ…」フッと笑う。
ブリッジの扉をくぐる。
「遅くなり申し訳ございません。ご用件は…?」
「なに…急ぎではない。実はここ最近、この宙域で宙賊の動きが激しくなりつつある。」
「賊ですか…。」
「あぁ…先日、地球より再び引き上げた新しいモビルスーツをやろう。ひとつ頼まれてくれるか…?」
賊に新たな力で…か。悪い話ではない。
「了解です。」
「そうかしこまるな。お前くらいの年からそんなだとストレスがたまる…。つまり体に悪い。体調管理もパイロットの仕事だぞ?」
シャアの反乱から一年…戦後には付き物の暴動、抗争…。
民間のデモの鎮圧に軍を動かすことなど、一年戦争のころにはなかった。
少年、クロードは自室のモニターに写るニュース番組を眺めながら思う…。
男にしては長く、うっすらとした茶髪、色白な肌、長いまつげと薄い唇、大きくクリッとした目、母親に似た顔つきがどこかはかなさを感じさせる。
時計にちらりと目をやり、部屋を出る。
「おっ?クロード、どこいくんだ?」
馴れ馴れしい…その上大きく耳障りな声…。
瞬時に誰かを判断した。
「コルトさんには関係ありません…。」
「冷てぇなぁ…まっ、いつものことか。」
シシッと笑う。この艦…《ラー・ハーヴェス》の古株、コルト・キンディー。
人の良さそうな顔からは想像もつかないめんどくささを兼ね備えた、高身長の筋肉質な人物である。
「でもなぁ…」顔つきが変わる。
「そんなにツンケンしてっと、彼女の一人もできねーぜ?」
「興味ないですし、いりません。そもそも、僕は急いでいるんです。通してください。」
そう言って横を通りすぎる。
「年頃の少年が、つまんねぇなぁ…」フッと笑う。
ブリッジの扉をくぐる。
「遅くなり申し訳ございません。ご用件は…?」
「なに…急ぎではない。実はここ最近、この宙域で宙賊の動きが激しくなりつつある。」
「賊ですか…。」
「あぁ…先日、地球より再び引き上げた新しいモビルスーツをやろう。ひとつ頼まれてくれるか…?」
賊に新たな力で…か。悪い話ではない。
「了解です。」
「そうかしこまるな。お前くらいの年からそんなだとストレスがたまる…。つまり体に悪い。体調管理もパイロットの仕事だぞ?」