テキストサイズ

君~タイセツサト、トウトサ~

第7章 第六章

郁-Iku-

検査に車椅子で行った

検査が終わり俺は自分の病室に戻った

ガラガラ

璃:「おっ!…………」

璃木は何か言い掛けたが
俺の車いす姿に黙ってしまった

郁:「んな顔すんなよ
  なんだ?」

璃:「いや……」

秀:「よっ!
  久しぶりだな」

そう言ってカーテンの中から
サンが出てきた

郁:「美成子には、会ったのか」

秀:「……今後一切美成子には会わないよ」

郁:「お前何が言いたいんだよ」

俺はサンを睨みつけた

秀:「俺は美成子に最低なことをしてしまった
  その罪は一切消えない俺が今
  美成子に会ったところで傷つけるだけだ」

みんなが笑ってればそれでいい 
って言う優しい奴だ
でも、それが時たまかんにさわる

郁:「お前はいっつもそうだ」

郁:「お前は自分の気持ちを押し殺して
  みんなに合わせるだから
  自分の思ってることをゆわねぇ
  そんな事して何になる?
  みんながハッピーになればそれで
  いいのか?自分はどうでもいいのか?
  美成子の事だってそうだ
  俺に前誓ったよな? 
  俺が居ない分美成子を守ってくれって
  もぅ、そんなのは、忘れたか?」

秀:「自分でも分かってんだよでもな?
  自分を主張して生きてるより
  みんなと一緒に笑い合ってる方が
  どっちも楽だろ?」

俺の頭の中で何かがキレた

ガタッ

ふらつく足を
支えながらサンへと近づいた

がっ

サンの胸ぐらをつかみ

郁:「本気でぶつかって
  本気で泣き合う
  そお言うのが本当の“友達”    
  って言うのじゃねぇのかよ!!」

床に倒れ込みそうになった
それを、璃木が支えてくれた

璃:「おい!無茶するな」

郁:「わっ、悪い」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ