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君~タイセツサト、トウトサ~

第8章 最終章…………死。

郁-Iku-

…………

真っ暗な部屋に
ドアが2つ。

郁:「ここわ…どこだ?」

俺は一つのドアの前へ行った

小さな穴があった
そこをのぞいてみると。

?:「郁君!!」

?:「みぃちゃんっ!!」

ちっちゃい男の子と女の子が
お互いの名前を呼び合いながら
微笑んでいる。

俺は違う方のドアの前へ行った

またのぞいてみる

?:「隆弘!!」

?:「美成子!!」

隆弘?

美成子?

2人は愛おしそうに
抱き合っている。

2人はしわくちゃな
おばぁちゃんと、おじぃちゃん。
昔の面影なんか全然ない
でも、一つだけわかる
美成子は、俺の元から違う奴の所へ
行ってしまうこと。

郁:「美成子……」

どっちの扉を開ければいい?

あの幼い子達の元へ行くか
このしわくちゃなおばぁちゃんの所へ
行くか。

郁:「美成子……っ」

また俺はみんなの前から
居なくなるのか。
美成子を1人にするのか?
守ってやれねぇのか?
幸せにはしてやれねぇのか?

死にたくなんかねぇ
死にたくなんかねぇ
死にたくなんかねぇ



死にたくなんかねぇ……………よ。

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