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私の想い

第2章 雑草の如く

私はいつも、嫌な事があったり悲しい時、決まって行く場所があった…。


それは、いとこの家…。

いとこは14歳も年上のお姉さん。


大阪に住んでいて、いつでも歓迎してくれた。



現実逃避…。


私の逃げ場所だった。


愚痴を聞いてくれたり、アドバイスしてくれたり…。
私にとって、人生のいろいろを教えてくれる大先輩だった。


まだ13才だった私を、夜の街に連れ出してみたり…お酒や煙草も教えてもらった。
私は、楽しくて仕方がなく…現実を忘れる事ができた。


でも、一度だけ怒られた事がある…


自分の思い通りにならなくて、親や兄妹、友達の事を妬んでばかりいた…。

そんな私に、

『あんたは、何もかも人のせいばかりにして、自分で何もしてないやろ!!本当にやりたい事、して欲しい事があるんだったら、まずは自分で行動しぃや!!みんな、自分で我慢して努力して欲しい物もやりたい事も手に入れてるんや。甘えた事ばかり言うな!!』


…ショックだった。
私の味方だと思ってたのに、この人まで私を突き放すんだと…。


私は、次の日には大阪を出た。

何も言わず…。



何日かして、手紙が送られてきた。

大阪のいとこからだった。


私は、怒りとか悲しみとか…とにかく訳がわからない状態で手紙をすぐには読む事ができず、でも捨てる事もできず…手帳にはさんだまましまいこんだ。




…………それから2年経ち、私は妊娠、16才で母になった。一応は籍をいれたけど、旦那の暴力に堪えられず…半年で離婚。
シングルマザーになった。


結局、私はなにやってんだろう………

また逃げたくなったけど、もう逃げ場所はない…、気まずくて大阪には行けない…。


とにかく、子供の為に頑張るしかない…!!

泣きながら、
引っ越しの整理をしていた時、あの時の手紙が出てきた。

封も開けてない…届いた時のままの手紙。


なんとなく、あけてみようと思った…。




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