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俺はもう、

第5章 *卒業...





「玲奈、話って?」



「あ、夢ちゃん・・・」



「どうしたの?
そんな深刻な顔して。」
















休み時間に夢ちゃんをカフェテリアに呼び出した。





見れば見るほど、文句の付け所がない夢ちゃんがいつしか少しだけ苦手になってた。















「あの、さ・・・



桐谷くんのことなんだけど・・・」














一瞬、夢ちゃんの顔が強ばって、私も言葉を詰まらせた。














「優が、何?」



「・・・・」













悪い子じゃない。





わかってるけど、言葉の端々にトゲを感じる時が度々あった。














「その・・」



「ていうか、私たちもう終わってるよ。
それ以前に何も始まってないっていうのかなぁ。」



「え?」



「優から聞いてた。
ずっと好きな女がいるって。」



「・・・・」



「どうせまたふざけた寝言だろうなんて甘く考えてた私が間違ってたんだよね。
優の好きな子、玲奈だったんでしょ?それで玲奈も優が好きだった。
幼馴染みを好きになるなんて錯覚だと思ってたんだけどなぁ・・・」



「夢ちゃん・・、」



「あっ、ちなみに私ショックとか全然受けてないからね。最近、事務所からも男関係は厳しく言われてたから元々上手くいかなかったと思うし。」














これが夢ちゃんの性格ー・・














「玲奈、そんな自信なさげだと取られるよ?」



「え?」



「私のこと一発引っ張たくくらいしないと。私だってその覚悟でここに来たのに。」














男気ある夢ちゃんに救われたこともたくさんあった。







私は、そんな性格が少しだけ羨ましく思ってるのかもしれない。














「そんなことしないよ。
夢ちゃんは大切な友達だもん。」













微笑むと、引き攣ってた夢ちゃんも優しく笑った。













「ダメだね。玲奈には完敗。
可愛すぎるもん。何もかもが。」














何でも完璧な夢ちゃんからの言葉ー・・・







一生忘れない宝物にするね。



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