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第17章 変調


 朝目覚めたときから、悪寒と吐き気とどうしようもない嫌悪感が悠理の頭を支配していた。

 布団の中でずっと丸まっていたいような、ひどく泣き出してしまいそうな、不安定な感情ばかりが彼女の中で膨らんでいた。

 原因はもちろん、昨日の爽真との行為だった。

 好きでもない男に体を暴かれ好きなように扱われ、挙句自分からも相手を欲してしまったのだ。

 ――わたし、本当に淫乱なのかもしれない……。

 呆然と何度思ったかしれない言葉を繰り返す。

 一日目とは違って薬も何も使われていないはずなのに、あんなにも乱れてしまった自分が信じられなかった。

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